子供の頃、担任の先生から通知表をもらったのを覚えていますか?
通知表には、教科の成績や日常生活の記録などが書かれています。
5段階で評価されている通知表を見て、数字が大きいと喜んだり、数字が小さいと気を落としたりしましたよね。
通知表には、教科ごとに細かな評価は書いていないので、数字が大きいのか小さいのかを見るだけで終わってしまいます。
そこから、何がダメだったのか、何が良かったのか、なんて分析をすることはなかったと思います。
少し考えていただきたいのですが、決算書を見る時も同じような見方をしてしまっていませんか?
決算書は、1年間にやってきたことの結果を表すという意味では、通知表と同じようなものですが、数字が増えている・減っているだけを見るだけでは意味がありません。
決算書には何が書かれているのか
決算書には、どうやって資金を調達したのか、調達した資金をどんな形(現金・建物・機械など)で持っているのか、調達した資金を何に使い、どれぐらい儲けたのかが書かれています。
よく「うちの会社の数字を見てどう思う?いい方なんかな?」と質問を受けますが、その度に「良いか悪いかの判断基準は何ですか?」とお聞きします。
例えば、競合他社の売上が1億円、自社の売上が1億5千万円であった場合、競合他社と比較すれば良い結果が出ているということになりますが、自社の売上目標が2億円だった場合、目標を達成していないので、良い結果が出たとは言えません。
判断基準が明確にならないと、決算書で出てきた数字が良いのか悪いのかを判断することが出来ません。
競合他社と比較した場合と目標と比較した場合では、評価は大きく異なります。
決算書を読むとは、決算書で表れている数字と判断基準を照らし合わせた時、何が良かったのか、何が悪かったのかを理解し、更に良い結果を出す・悪い結果を改善するために、どんな対策を打っていくのかを考えることです。
まずは眺める
決算書を読もうと思われるなら、まず比較対象となる数字を決め、しばらく眺めてください。
最初からしっかり読もうとするとしんどいだけなので、眺めるだけでもいいです。
眺めただけでわかるわけではないですが、まずは眺めてみないと何も始まりません。
そのうち、違和感や疑問を自然と感じるようになると思うので、違和感や疑問を感じだしたら、誰かにその違和感や疑問を伝えてみてください。
違和感や疑問を感じ始めたら、後は違和感や疑問を解消していくだけです。
自分一人で解消出来ないのであれば、誰かに聞けばいいのです。
最初から高いハードルを設けると人は疲れてしまい、継続できません。
決算書を読むうえで大切なことは、継続して決算書を読むということです。
まずは、小さなハードルを設け、そのハードルを越えることから初めてみられてはどうでしょうか。
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